不妊症・男性不妊・体外受精・顕微授精など高度生殖医療

木場公園クリニック Kiba Park Clinic

不妊症・不妊治療専門リプロダクション-木場公園クリニック

カウンセリング広報だより

white_icon第25回 こころが動かされる話し方(2009.12.1)

心理カウンセラー 中島美佐子

「自分の考えや主張を分かってもらいたい」と思うことってありませんか。そんなときには、「気持ち」を率直に伝えることが大切です。

ここで、「気持ちを伝える大切さは分かるが仕事では必要ない、結論だけ話せばいいのではないか」という男性の声が聞こえてきそうです。

では仕事の例を挙げてみましょう。
「月末に残業する社員をもう一人増やして欲しい」と上司に訴えたいときです。問題は上司の考える残業する社員の人数と現場の考えが違っていることです。ここで感情的に対立してしまうと、どちらが正しいか、どちらが我慢するかということになってしまいます。その結果、人間関係がギクシャクして、仕事の効率も落ち現場で働く社員だけでなく上司にとってもデメリットとなります。

ここで、気持ちのアピールの登場です。「現在の人数で残業するのは、体力的にも精神的にも大変」「仕事が長引くことで帰りが遅くなるのはストレス」などと伝えます。これは「つらい、大変」という気持ちのメッセージになります。そして「何か別の良い方法で解決できないでしょうか」とお願いするのです。お願いされれば、誰でも何とかしなければという気持ちになるもので、お互いにとって受け入れやすくなるわけです。

「こうすべき」と「べき論」によってどちらがより正しいかを競うやり方では、対立するだけです。相手の気持ちが分かれば、「分かり合おう」「譲り合おう」と思えてきます。そのことで、お互いに納得のいく解決策を見つけられる可能性が、より広がるのです。

結論を急がずに気持ちを伝えることの大切さ、実感してみてください。

参考文献 平木典子(2008) 「人間関係が驚くほどうまくいく 言いたいことがきちんと伝わるレッスン」 大和出版

↑Page Top

white_icon 心理カウンセラー紹介

中島美佐子

臨床心理士・認定生殖心理カウンセラー

グリニッジ大学(イギリス)
 社会科学部心理学専攻卒

聖徳大学大学院
 児童学研究科児童学専攻
 臨床心理学コース博士前期課程修了

white_icon カウンセリングだより

「カウンセリング広報だより」を隔月で発行しております。
クリニック2階の受付にて配布しておりますので、是非ご覧ください。
(ピンク色のパンフレットです)

⇒バックナンバー
2005.10.25
第1回
ストレスは妊娠を妨げる!?
2005.12.1
第2回
カウンセリングの役割
2006.2.1
第3回
気持ちの良い会話って?
2006.4.7
第4回
「聞き上手」になるには
2006.6.1
第5回
頑張れない時は
2006.8.8
第6回
失った命を「悲しむ」
2006.10.1
第7回
失った命を「悲しむ」2
2006.12.1
第8回
心のフタを開けたら
2007.2.1
第9回
もうひとつの選択肢 -特別養子縁組と里親のお話-
2007.4.1
第10回
不妊は「トラウマ」?
2007.6.1
第11回
夫婦の間違った思い込み
2007.8.1
第12回
迷う気持ち -ステップアップのとき-
2007.10.1
第13回
温度差、ありますか?
2007.12.1
第14回
精子は男らしさの象徴?
2008.2.1
第15回
心の中では素直に
2008.4.1
第16回
不妊は不幸?!
2008.6.1
第17回
妻の愚痴に困ったら・・・
2008.8.1
第18回
「ほめ言葉」の効用
2008.10.1
第19回
二人目不妊の悩み
2008.12.1
第20回
円滑に会話を進めるには -代弁しない-
2009.2.1
第21回
()くしたものとの新しい関係
2009.4.1
第22回
不妊治療の誤解と真実
2009.6.1
第23回
感情をつかまえる -話を聴くときに大切なこと-
2009.9.1
第24回
脱「ストレス解消」!
2009.12.1
第25回
こころが動かされる話し方
2010.3.1
第26回
夫婦の会話改善法 妻編
2010.5.1
第27回
夫婦の会話改善法 夫編
2010.8.1
第28回
幸せな結婚と夫婦の友情
©2006 Kiba Park Clinic All Right Recerved. | English | Contact Us |