最先端不妊治療ー男性不妊
男性不妊について、概要から男性不妊における検査内容、木場公園クリニックでの方法等を詳しく説明させていただきます。
不妊症の定義
男性不妊、女性不妊に関わらず、2年間夫婦生活を営んでいても、妊娠しない夫婦を不妊症と言います。
100組夫婦がいると、最初の1年目で80組の夫婦が妊娠し、次の1年で10組の夫婦が妊娠します。つまり残る10組(10%)の夫婦が不妊症ということになります。
しかし、女性の結婚年齢が高くなったことなどにより、不妊症は10%よりも増加してきています。
最近では1年間妊娠を希望しても、妊娠しない夫婦を、不妊症と定義するようになってきました。
WHO(世界保健機関)による、不妊症の7273カップルの調査によると、不妊症の原因は41%が女性のみ、24%が男女ともにあり、24%が男性のみ、11%が原因不明です。
つまり男性に不妊症の原因のあるカップルが約4組に1組、男女ともに不妊症の原因があるカップルも約4組に1組もありますので、不妊症の検査は夫婦ともに受けることが原則と言えます。
木場公園クリニックでは、約3割のカップルに男女ともに不妊症の原因があります。
男性不妊の現状〜不妊症の原因
1978年から1997年までの過去20年間に、東邦大学医学部付属大森病院のリプロダクションセンター泌尿器科部門を受診した4728名の男性不妊症患者のデータを引用すると、
男性不妊症の約6割は原因不明の特発性造精機能障害で、原因がわかる疾患の中で、もっとも多く認められる病気は、精索静脈瘤となっています。
(このリプロダクションセンターでは、男性不妊症外来と性機能外来が分かれているため、性機能障害で来院した患者さんは、統計に含まれていません)
| 特発性造精機能障害 | 2824例 | (59.7%) |
| 精索静脈瘤 | 1423例 | (30.1%) |
| 閉塞性無精子症 | 219例 | (4.6%) |
| 染色体異常 *染色体検査は1992年以降全例に実施 |
112例 | (2.4%) |
| 逆行性射精 | 46例 | |
| 前立腺炎 | 39例 | |
| 両側停留精巣放置 | 17例 | |
| 耳下腺炎性精巣炎 | 12例 | |
| X腺曝射、薬物性、下垂体腫瘍 | 各3例 | |
| 悪性腫瘍術後 | 2例 | |
| カルマン症候群、下垂体性性腺機能低下症、尿道下裂、 真性包茎、陰嚢皮膚炎、脊髄破裂、血精液症 |
各1例 | |
| その他 | 18例 |
次に、精液検査の精子数(精子濃度)の結果は以下の通りです。
| 無精子症 | 23.5% うち2割が閉塞性無精子症(精子の通り道が詰まっている) 【閉塞性無精子症の原因内訳】 ・両側精管欠損症(63例) ・鼠径ヘルニア手術時精管結紮(59例) ・原因不明の両側精管狭窄(21例) ・両側精巣上体炎(18例) ・精嚢奇形を含む精嚢部狭窄(8例) ・精巣上体レベルでの閉塞(45例) ・その他(6例) 残り8割が非閉塞性無精子症 (精巣そのものにダメージがあって精子が出てこない) |
| 高度乏精子症 | 20.9% |
| 中等度乏精子症 | 5.6% |
| 軽度乏精子症 | 10.6% |
| 精子濃度正常* | 39.4% *精子数正常だが運動率が悪い、奇形精子が多い、 膿精液症のかたも含む |