カウンセリング広報だより
第11回 夫婦の間違った思い込み (2007・6・1)
心理カウンセラー 中島美佐子
夫婦なのに分かり合えなくて、本音を言えない。そんなふうに悩んだことはありませんか?
わたしたちは皆、知らず知らずのうちに「夫婦とはこうあるべき」といった間違った思い込みを抱いているものです。たとえば・・・
●孤独のすべては結婚生活によって癒される。⇒ これは結婚への過剰な期待かも?
●本当に愛し合っていれば、気持ちを言わなくても分かり合える⇒ 言葉にしなければ伝わらないことはたくさんあります。「言わなくても察してほしい」というのは身勝手な願いかもしれません。
●うまくいっている夫婦には、葛藤や衝突はない。⇒ 衝突を経験することで、夫婦関係がよりよいものに変化する可能性も。また、悩みや葛藤から目をそらすことで、問題が大きくなることもあります。
●夫婦の間では、何を言っても許される。⇒ これは甘えです。夫婦といっても、尊重すべき他人です。
●二人の意見が食い違ったとき、どちらかが正しくどちらかが間違っている。⇒ どんな意見にも正しい面と間違った面があります。
●夫婦の関係がよりよいものになるためには、相手が変わらなければならない。⇒ 自分自身の問題や課題から目をそらしていませんか?
●自立している人は、人を頼ったり甘えたりしない。⇒ 本当の意味での自立とは、時には頼り頼られる存在でいられる柔軟性を持つことです。
パートナーに対しては一番近くにいる相手だけに、つい「こうあるべき」と思い込んでしまうことが多かったりしませんか。相手に期待しすぎたり、気を使いすぎたり、大切なことを伝えられずもどかしい思いをしたり・・・。
自分の中に間違った思い込みがないかどうか、チェックしてみてください。思い込みから開放されると、少し肩の力を抜いて相手に接することができるようになるかもしれません。
家族の基本となるのは夫婦です。その形はさまざまだと思います。「思い込み」にしばられず、二人だけのちょうどよい距離を見つけて、無理をしない関係を築くことができたらいいですね。
参考文献 野末武義 (2006) 'カップルの心理的援助' 明治安田こころの健康財団 「家族療法セミナー」配布資料